Vol.28-1

目撃!? 花と風車と○り窓!

(上の画像をクリックすると、PIN−MARCHのページへ飛びます)

昨年9月、ラスベガスのハードロックホテルで行われたピンコレクターの祭典“PINDEX2000”で、朝から晩までピンズづくしのイベントを初体験し、想像以上に海外のコレクター達のパワーを魅せつけられたロゴホリック。 こんなイベントに毎年参加出来たならどんなに楽しい事だろう(妄想)と、日本に帰って来てから私が掲げた次なる目標は、“今度はヨーロッパのピンイベントに参加する!”。 ピンイベントどころかヨーロッパに行くのも初めてだった私には、たった1日のイベントのために日本からはるばるオランダまで遠征する程の意味が果たしてあるのだろうか、せっかく地球の裏側まで行くのなら、ついでに1号店のHRCロンドンやオープンしたばかりのHRCオアシスあたりまで足を伸ばした方がいいのでは?等という迷いもさらさらなく、アメリカのイベントとはまた一味違った独特の雰囲気を味わう事が出来るだけで大満足! 今年で5回目を迎えるPIN−March2001は、世界中から250人を上回るコレクターが参加、ピンコレクターイベント史上最大規模の大トレードパーティーとなりました。

昨年9月にラスベガスで会ったKayParasというおばちゃんは、「いや〜、PINDEXがこんなに楽しいとは思わなかったよ。 ぜひ来年も来たいもんですな♪」という私の言葉に、「あら、その前にアムステルダムでしょ?」等と、まるで全てのイベントに参加するのが当たり前のような反応。 それでもその当時からはまだ半年も先の事、さすがにヨーロッパまではCiERA.NETの管理人もウンチク大王Bも来ないやろ、どうしよ・・・。

実はその時既に“ぐっち”と呼ばれる(というか名乗っている)日本人コレクターが参加表明しておりました。 日本人でただ1人(?)、このイベントを主催するピンコレクタークラブ(P.I.N.)のメンバーになっているこの男、海外のメーリングリストには積極的に参加し、他の人があまり訪れないHRCに行きたいと、中南米や中近東あたりの、およそ観光にも行きにくい地域にばかり興味を示して、世界中何処へでも1人で足を伸ばしてしまうという変わり者で恐いモノ知らずの彼と一緒に行っちゃえば、日本のコレクターをなめんなよ!と海外のコレクター達に強烈なインパクトを与えるにも充分(かもしれん)だろうと、イベント1ヶ月前になってようやく私の意志もコチンコチンに固まり、現在日本で最もアクティブにピントレードを楽しんでいるこの“ぐっち君”と共に、遂にそのイベント開催地、魅惑のアムステルダムへ乗り込んだのでした。

な〜んてね、実はいくら私が参加を決心したところで、旅なれていない私にとって飛行機やホテルの手配なんてのは何から手をつけてよいやら皆目見当がつかないの。 やっぱり困った時には詳しいヤツに頼むのが一番やね。 全てを任されたぐっち君は、チケットとホテルの予約のみならず、FAXで飛行機のスケジュールも送ってくれた上、自分なりにアレンジした旅の予定表、各地の観光スポット紹介までメールで知らせてくれるという至れり尽くせりの大サービス! 私はこの時、(今回の旅行の幹事は彼しかいない)と心に決めたのです。


数年前に出張でメキシコに行った時は、スチュワーデスのお姉さんを隣に座らせ、ひたすら一緒にパズル雑誌を解いてたっけ。 そしてラスベガスの時も、10時間という貴重なフライト時間をピンの整理に費やして他の乗客から変わり者扱いされていたというCiERA.NET管理人やウンチク大王Bとは違い、1日遅れでアメリカへ向かった私は、隣に座った1人旅の女子大生とそりゃもうずーっと楽しくお話してたもんですが、毎回そんなに楽しい事ばかりはないハズ、今回は気合いを入れて旅行の準備をしましたよ。 機内でのくつろぎタイムを有意義に過ごそうと、買ったばかりのゲームボーイソフトの攻略をファンのホームページから20枚程プリントアウトし、向こうで無性に日本食が食べたくなっても大丈夫なように、レトルトのビーフシチューと生味噌汁パックも買っておいた。 その他にピンを整理するためのタッパーケース、“プチ”、探しているロゴピンのリスト、コレクター名刺、MD、漫画、ホカロン、ニベア、味海苔・・・、これだけあればカンペキでしょ♪


3月16日午前11時、ロゴホリック@成田空港。 これから海外に飛びたつ“国際人”をきどった私は、オンラインショップで所望したPINHEADSのGジャンにサングラスというイデタチで、11時10分に成田エクスプレスで到着予定のぐっち君を待っていました。 なんてカッコいいんでしょ、絵になるねえ♪ ま、だいたい特に眩しい訳でもないのにサングラスをかけてしまうというのは、成田空港に見送り&お出迎えに来ている他の一般客に対して、“私って人はアンタ達とは違って、ナントこれからヨーロッパに飛びたってしまうのさ!”という精一杯のアピールだったんだね。 そこへ行ったら誰もが主役、まるでディズニーランドに来た時だけミッキーのミミ付き帽子をかぶってしまうカップル達のようである。

オレは決して待ち合わせには遅れてはいない。 当初の予定では11時に会おうと約束していたので、5分前にはチェッキンカウンター前にいた私は、(ダメダメ、10分も遅れちゃ♪)と一言のたまってやろうと密かに思っていたハズなのに、ほんの一瞬だけ空港内をお散歩していたそのスキに、ぐっちのヤツは音もたてずに私の目の前を通り過ぎていたらしいのだ。 私が戻ってきた時には既にカウンター前に荷物を降ろし、まるでビルの窓拭きをするが如く、こちらにオーバーアクションで手招きをしているぐっち君、この日最初の一言は:

ぐっち: 「遅かったですね、ロゴぴーさん。」

ロゴ: 「・・・・・、遅れてすいません。」

(襟元に、キラリと光るロゴのピン。 パスポート発行日はバレンタインデーである)

ロゴ: 「よし、ここらで1枚記念撮影といこうじゃないか。 幹事さん、私の写真を撮ってくれるかい?」

ぐっち: 「それじゃカウンターをバックに撮りますよー、はいチーズ♪」 パシャ☆ カリカリカリ・・・・・

ロゴ: 「どうもありがと。 あ、ところでオレのは安いインスタントのカメラだから、間違ってシャッター押しちゃったりしないためにも、撮り終わった直後にはフィルムを巻かなくていいからね。」

ぐっち: 「あ、わかりました。 そういう事って結構ありますよね〜。」


パリ経由でアムステルダムへ乗り込む私達。 私の座席は3人掛けの通路側、横には新婚旅行のカップル。 前を見るとぐっち君の隣もカップル・・・。 後ろもカップル、斜めもカップル。 オレ達、変なツアーにまぎれこんでしまったのかね(コレってホントにフランス行きか?)。 12時間も座ったまんまゲームボーイもイヤなので、途中でオニギリもらったり、機内をウロウロ歩いたり、ぐっちが寝そうになる度に、頭を小突いて起こしたり(笑)。 それでも釣りバカ日誌の映画を演ってたから、そんなに長くは感じなかったね。

そして遂にフランス到着! シャルル・ド・ゴール空港での待ち時間はそんなに長くはなかったので、すぐに乗り継ぎ飛行機の搭乗口へ向かう。 その時、私の頭の中には1つの閃きが(ピカーン☆)!

ロゴ: (ここで飛行機を待っているヤツの中には、今回のイベント参加のためにアムステルダムへ向かうコレクターが必ず何人かいるに違いない!)

  1. ココでアムステルダム行きの飛行機を待っている。
  2. HRCロゴの入った服を着ている。
  3. 見るからに中毒症(笑)。

もしその場にピンコレクターがいたならば、私がご丁寧にも以上の条件を全て満たしていたのだから、たとえロゴホリックを知らなかったとしても、一目でイベントに参加するコレクターだという事は推測できるハズである。 その時すかさず私がとった行動は、横に6列に並んだ待合席に座っている旅行者達から私のGジャンに輝くHRCロゴが確実に見えるように、1列ずつわざわざ背中を向けてカニ歩きを試みました♪

ぐっち: 「何やってんスか、ロゴぴーさん?」

ロゴ: 「え? いや、ココで誰かとトレードしちゃおっかな〜とか思ってさ・・・。」

(PINHEADSクラブはHRCPCCという名前に変わりました)

「どうぞ、窓側の席へ!」と、私をハジッコに追いやろうとするぐっち君。 (コイツめ、通路側にキレイなお姉さんが来たら、自分だけ仲良くなっちゃおうという寸法だろう、その手には乗らんぞ!)と、丁重に断っておく。 「ホラ、こっち側にオシャベリなメキシコ人とか座ってきたら、君は困るでしょ?」という私の言葉に、「あ、そっか〜。いや気をつかって頂いてありがとうございます!」と素直に反応する彼。 考えてもみろ、フランスからオランダ行きの飛行機で、しかも我々の隣に偶然メキシコ人の男が乗り合わせてくる可能性なんてゼロだぞ! バカなヤツめ、そんな事だから昨年12月にHRC名古屋で行われたコレクターのオフ会で、悪魔君に騙されたりするのさ♪

それから5分後、ほ〜らやっぱりキレイなお姉さんが来たよ♪ 自分の部屋でTVを見ている時に、“綺麗なお姉さんは好きですか?”というコマーシャルが流れると、必ずブラウン管に向かって「はい!」と答えている私は大喜びである。 隣の席では、窓の外を眺めながら一人悔しさを噛み締めているだろうぐっち君、もうこっちも見ないや(笑)。

そしてチャンスは突然やって来た! シートベルト着用の合図に、椅子の脇にあったベルトのバックルを掴もうとしたお姉さん、うっかり私の手のひらを引っかいてしまったのだ! 「パルドン(ごめんちゃい)!」と一言、ニッコリ微笑みながらフランス語で謝るお姉さんに、「ノーアイクイダード(かまわんよ)♪」とスペイン語で応えるロゴホリック。

お姉さん: 「アラアナタ、スペインゴハナスノネ!」

ロゴ: 「うわ、そー言うあんたもスペイン語だね。 お姉さん、スペインの人?」

お姉さん: 「イイエ、メキシコニリュウガクシテタノヨ。」

ロゴ: 「ホント? オレもメキシコに遊学してたのよ(誘惑もする)!」

楽しい時間はあっという間に過ぎてゆくもの。 まだ目的地にも着いていないっちゅーのに、私はすっかりお腹いっぱいです。 ストックホルムのHRCにも行った事があるというスェーデン人の彼女、僕らに旅行の目的を聞いてきました。 「そうそう実はね、オレたちはHRCのピンバッジを集めていて、そのトレードイベントに参加するためにアムステルダムのHRCに行くのさ!」と、この旅にして第1号のコレクター名刺をさりげなく渡す。

お姉さん: 「アラ〜、キレイネ。 トコロデ・・・・・、“TheLogoholic”ッテ、ナニ?」

ロゴ: 「いや、“ナニ”って言われても・・・・・。」

(イベントに参加するならコレクター名刺は必需品。 紙切れに書いても捨てられちゃうよ)

さんざん私と楽しく語らったお姉さんは、アムステルダムの空港に着くやいなや、「ソレジャ、カレシガムカエニキテルカラ♪」と一言残し、誰よりも早く飛行機を降りて行きました。 お幸せに、もう2度と会う事もないだろう(涙)。

さあ、いよいよヨーロッパデビューやね! 海外の有名なコレクター達も既に会場入りしてるハズである。 早速前夜祭へ乗り込もうじゃないか、ぐっち君! あれ、ぐっち君? 何、黙っちゃって? ちょっと待っておくれよ。

2ページ目に続く


Vol.28-2